7月下旬から全国各地で行われている、吹奏楽コンクールの地区大会。
私が住む千葉県も、小学校から高校まで、東関東大会へ進む県代表校が出揃いました。
県代表として支部大会である東関東大会へ出場することは、吹奏楽部員ひとりひとりにとって、大きな自信に繋がるでしょう。
けれど支部大会に出場するような強豪校にいても、「緊張して普段の練習通りの音が出せない」と悩むこともあると思います。
たくさん練習したのに、コンクール本番で緊張しちゃって、普段通りの音が出せなかったニャ(涙)
そこで今回は、「吹奏楽コンクールで緊張して音がでない?失敗を恐れず本番を楽しもう!」について書いてみました。
コンクール当日まで必死に練習を頑張ってきたのに、緊張のせいで本来の自分の音を出せないのはもったいないですよね。
本番の1つ1つが、一緒に泣き笑いした仲間と演奏する大切な時間です。
その大切な時間を少しでも緊張せず迎えられるように、経験談も交えてアドバイスできたらなと思います^^
まず、吹奏楽コンクール本番で緊張して、音が出なくなってしまう理由を考えてみましょう。
緊張して、音が出ない。
これはコンクール等の大会でなくても、演奏会や発表会などの人前で演奏する機会にも当てはまると思います。
緊張すると音が出なくなってしまうのは、主に以下のような理由が考えられます。
緊張して体が硬くなると呼吸がしづらくなり、いつものように息を吸えなくなってしまいます。
そして体が硬くなると、なぜか突然に楽器そのものを重く感じてしまい、指が回らなくなってしまいます。
すると「緊張のせいで、演奏を失敗してしまう」と思い込んでしまうのです。
「失敗してみんなに迷惑をかけてしまうんじゃないか」
「自分のせいで金賞が取れなかったらどうしよう」と、
いろいろ考えてしまうニャァ(泣)
こうなってしまうと、もう負のループ。
たくさん練習をして本番当日を迎えたはずなのに、不安な気持ちから抜け出せなくなってしまうのです(;_;)
では本番で緊張しない為に、何かできることはあるでしょうか。
吹奏楽コンクールで緊張して音がでないと、“失敗”の言葉が頭から離れなくなってしまうかもしれません。
でも、大丈夫。
まず最初に伝えたいのは、「不安な気持ちでいるのは、あなたひとりではない」ということです。
ステージ袖で出番を待つ、隣りにいる同じパートの子も、きっと少なからず緊張しているはず。
「失敗してみんなに迷惑をかけてしまったらどうしよう。」と、仲間も同じことを考えているのです。
そう、吹奏楽は個人戦ではなく団体戦。
演奏するのは、自分ひとりではありません。ずっと一緒に練習してきた仲間がいます^^
この仲間の存在こそが、お互いの緊張をほぐしてくれるのです。
そもそも、吹奏楽部がコンクールに出る理由は何でしょうか。
普段の練習の成果を、家族や応援してくれる友人、会場にいるすべての人たちに届ける為です。
金賞と取るという結果の為だけに、コンクールに出る訳ではありません。
金賞を取ることだけが、応援してくれる家族、学校の友人や先生方への恩返しになる訳でもありません。
吹奏楽コンクールは金賞・銀賞・銅賞のいずれかの賞が与えられるけれど、それは演奏を終えた後についてくるもの。
演奏する前から、「応援してくれた人たちの為にも、絶対に金賞を取らないと!」と身近な人たちからの応援をプレッシャーに感じ、さらに緊張してしまうのは、すごくもったいないなと思います。
ちなみに吹奏楽の大会では、金賞は「ゴールド金賞」と呼ばれることがほとんどです。
そのコンクールで良く使われる「ゴールド金賞」の意味について、下記で紹介しています。
個人的には好きな言葉ではないけれど、これも吹奏楽の大会でよく聞く「ダメ金」についても解説しているので、良かったら読んでみてくださいね。
千葉県の吹奏楽強豪校として有名な母校にいた私も、本番前は少なからず緊張しました。
年間50~60本の様々なステージで演奏し、場数を踏んだと言っても、コンクールの本番はそれらとはまったく緊張感が異なります。
全国大会常連校の母校は、「千葉県代表に選ばれて当たり前」と演奏する前から会場にいる誰もが思っているので、そんな中で本番を迎えるのは、なかなかのプレッシャーでした。
でも、その環境を自ら望んで母校に入学したのは自分。
だから普段から、常にひとつの言葉を思い浮かべて練習していました。
私にとって「練習は裏切らない」は、魔法の言葉です。
「できるようになるまで、何度も何度も練習したでしょ?」
「大丈夫! 練習は裏切らないよ!」と、自分を励ましたニャ。
できないところは、何度も何度も繰り返して練習するのは当たり前。
100回やってできなければ500回、500回やってできなければ1000回。
それこそ百発百中になるまで、ひたすら練習あるのみ。
そうやって、自分に自信をつけていきました。
自分ができないことで、同じホルンパートの人たちに、そしてバンドの仲間たちに迷惑はかけられない。
だから、できるようになるまで練習をする。
ソロではなく仲間がいる団体戦だからこその思いがあったから、練習も嫌になりませんでした。
いざ本番のステージに立ったのなら、思い込みも大切。
いっそのこと、「会場にいるお客さんは全員、うちの学校の演奏を聴きに来てくれたんだ!」と思い込んでしまいましょう。
うちの学校どころか「みんな、私の音を聴きに来てくれている!」と
思い込んで吹いてしまえばいいニャ!(笑)
よく「会場にいるお客さんを、ジャガイモやカボチャと思って吹こう!」なんて言うけれど、それは私には無理でした。
どう見たって、人間は人間にしか見えません!(笑)
だからもし客席を見て怖気づいてしまいそうなら、「ここにいる全員が私のお客さんで、私の演奏を聴く為だけに来てくれた」と思い込んで吹いてみてください♪
言ってしまえば開き直りなのかもしれないけれど、思い込みでも開き直りでも、自分がリラックスできるのならそれに越したことはありません^^
コンクール本番でもし少しでも心に余裕があったのなら、応援してくれる人たちへの感謝の気持ちを、音にのせるイメージで吹いてみるとリラックスできるかもしれません^^
私の場合は、いつも母のことを思い出しながら吹いていました。
いつも母は部活で帰りが遅くなった私を、帰宅途中友達と別れてひとりになる所まで迎えに来てくれました。
母は免許を持っていないから車の運転ができないのに、真夏の暑い日も真冬の寒くて凍えてしまいそうな日も、毎日自転車で必ず迎えに来てくれました。
そして演奏会がある時は、遠方でも必ず観に来てくれました。
自分がステージに立っていられるのは、そんな母のサポートのおかげ。
そんな母の存在を思い出すと、緊張せずに伸び伸びと演奏することができました^^
そして一番大切なのは、「自分はひとりで吹いているんじゃない」ということです。
何度も言っているように、吹奏楽は個人ではなく団体戦。
横には自分のパートの仲間が、前にも後ろにも、楽器は違ってもたくさんの仲間がいるはず。
コンクール本番まで、一緒に泣き笑いした大切な仲間ニャ!
「この曲をこのメンバーで吹けるのは、あと何回あるんだろう」
本番中よく、そんなことを考えていました。
「この課題曲と自由曲をあと何回、みんなと一緒に演奏できるだろうか」、
そう考えると、わずか数十分でも、1つ1つの本番がとても大切な時間になりました。
「できればあともう少し、みんなと一緒にこの曲を演奏したい」、そんな気持ちがこみ上げてきました。
そんな気持ちを持つことができたなら、きっともう緊張はしないはず。
失敗を恐れることもなく、演奏に集中できているでしょう^^
そして仲間みんなとの演奏が、楽しくて仕方なく感じているはずです♪
実際に、私がそうでした。
母校の伝統なのか、コンクール曲の楽譜を貼った台紙の空きスペースには、一緒に演奏する仲間や先輩・後輩からのメッセージが所狭しと書かれていました。
先輩からのメッセージは、決まって「絶対に全国で金!」でしたが(汗)
でも今思えば、「この仲間ともう1回、この曲を演奏したい」という気持ちの積み重ねが、全国大会出場に繋がったのかなと感じています。
今回は、「吹奏楽コンクールで緊張して音がでない?失敗を恐れず本番を楽しもう!」について書いてきました。
吹奏楽にもいろいろな大会があるけれど、その日の本番は1つだけ。
緊張して音がでないと不安になり、その本番で本領を発揮できないのはもったいです。
自分ひとりではなく一緒に泣き笑いした仲間の存在を感じられれば、リラックスして演奏に臨めるはずですよ(^_-)
さぁ、ステージ袖で大きく深呼吸して、本番を楽しみましょう♪